ストーリー
交通事故に遭った男女を襲う“無関心”という恐怖を描く表題作、引きこもりの果てに家庭内暴力に走った息子の殺害を企てる夫婦の絶望(『倅解体』)。孤独に暮らす女性にふりかかる理不尽な災禍(『仔猫と天然ガス』)。定年を迎えたその日、同僚たちに手のひら返しの仕打ちを受ける男のおののき(『定年忌』)ほか、理解不能な他人たちに囲まれているという日常的不安が生み出す悪夢を描く14編。
グロイ、暴力、エグイ、何とも言えない気持ち悪さと理不尽さがつまった一冊でした。
読んだ中で個人的な好みというか印象に残ったお話しの感想を。
ちなみに
ネタバレありです!
↓
↓
↓
↓
↓
卒解体
引きこもりの息子を夫婦が殺そうとする話。
息子を殺す方法とかをさらっとリビングでしているのが怖い。
妻の方は精神的に不安定で不気味だし、夫は殺す気満々という。
殺そうとしていた息子は実はすでに死んでいて、妻が夫を殺そうとしているところで終わり。
子猫と天然ガス
一人身で体が不自由な女性の話。
突然青年二人組が入ってきて、主人公とプロレスがしたいと言い出して一方的にプロレスされます。とにかくエグイ。そして、グロイ。読んでいてちょいと辛かったです。
主人公はぼろぼろにされて死んでしまいます。とにかく暴力的で理不尽なお話し。
定年忌
定年を迎えると国から一切の保障がなくなる日本が舞台。
定年を迎えた日、会社の人間から暴力や暴言を受けます。今までのうっぷん晴らしみたいな感じです。何とか無事に家に帰った主人公でしたが、妻と息子に心配されるものの妻と息子に殺されるんですね。
何故心配したかというと、自分達の手で殺したかったからです。怖すぎる…。
人間失格
自殺しようとする男女のお話し。
女の方は本気で死ぬ気だったが、男は死ぬ気はなく嘘をついてました。
男は人の死ぬところを見たくて嘘をついて希望をもたせて落とすというゲームをしていたらしく。それを聞いた女は橋から飛び降りて自殺。男はその瞬間をデジカメで写真をとって恋人に電話をして終わる。
もう、サイテーとしかいえない。でも、この話結構好きなんですよね。
[2回]
PR