御園マユ。僕のクラスメイトで、聡明で、とても美人さんで、すごく大切なひと。彼女は今、僕の隣にちょこんと座り、無邪気に笑っている。リビングで、マユと一緒に見ているテレビでは、平穏な我が街で起こった誘拐事件の概要が流れていた。誘拐は、ある意味殺人より性悪な犯罪だ。殺人は本人が死んで終了だけど、誘拐は、解放されてから続いてしまう。ズレた人生を、続けなければいけない。修正不可能なのに。理解出来なくなった、人の普通ってやつに隷属しながら。―あ、そういえば。今度時間があれば、質問してみよう。まーちゃん、キミは何で、あの子達を誘拐したんですか。
久々に本を読みました~。いやー本当に久しぶり。そして、読みたい本がミステリー系にかたよっているという…。最近のラノベは読みたいと思うものがあまりないので困りますね。
表紙も女の子ばっかりで嫌になります。タイトルも似たようなもの、中身も似たようなもの。まあ、今の流れがそうだからしょうがないのですが。と、愚痴ってみる。
さてさて、感想の方を。
面白かったといえば、面白かったです。引き込まれるものがあり、出てくるキャラの壊れっぷりが良かったですね。どうなるんだ?と気になってページをめくっていけました。
ただ、二人のみーくんについては混乱しました。私の読解力が無いからですが(^^;)
でも、文体はテンポも良いし、いいんじゃないかなと思います。ちょっとグロイ描写はありますけど。私はこういう文体やストーリーは好きです。誘拐犯と殺人犯とか物騒な言葉ですが、もうそれだけで興味を惹かれますね。
けれど、あの僕とマユのやりとりが、ああいう調子で、この後もずっと続くのかと思うと、続きを読む気にはなれませんでした。後は、そこまで面白いとは個人的に思えなかったのが原因でしょうか。しかし、読者の引き込み方は上手いなと感じました。うーん。私もこういう風に上手く書けたらなと思いますね。
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