ストーリー
あたしはメアリ・キャサリン・ブラックウッド。ほかの家族が殺されたこの屋敷で、姉のコニーと暮らしている…。悪意に満ちた外界に背を向け、空想が彩る閉じた世界で過ごす幸せな日々。しかし従兄チャールズの来訪が、美しく病んだ世界に大きな変化をもたらそうとしていた。“魔女”と呼ばれた女流作家が、超自然的要素を排し、少女の視線から人間心理に潜む邪悪を描いた傑作。
ネットで紹介されていたのを見て購入。
何とも不思議な感じの本でした。それと、人の悪意が凄い。こんなに気分が悪くなる悪意はそうそうないと思います。
出てくる登場人物はまともそうに見えておかしな人間ばかり。どこか歪んだ日常が壊れかかる時メアリが何をするのかハラハラします。
メアリから見たら姉が一番大事で他は敵だと思っているので、村人は相当悪く書かれていて、色々ハッキリとしないことも多いですが、引き込まれてしまう不思議なお話しだなと思いました。メアリ視点なので本当に全てが現実なのか?妄想なのか?姉を守る為ならどんなこともしようとするメアリ。メアリの狂気と歪んでいる世界を読んでみたいと個人的には思いました。
はっきりとは明かされていないですが、メアリが歪んでしまったのは過去に受けた出来事が原因
でそうならざるをえなかったのかなとも思います。
家族からの扱いの酷さや虐待、そういうものがあったようなことが書かれているので。メアリがなぜそうなってしまったのかという背景を考えるとメアリは被害者だったのかなとも思います
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