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ストーリー
   ビョーク扮するセルマは、チェコからの移民。プレス工場で働き、唯一の楽しみはミュージカルという空想の世界を創りあげること。遺伝性疾患のため衰えていく視力と闘いながら、同じ病に侵された息子の手術費用を稼ぐため身を粉にして働く毎日。そのセルマにあまりに残酷な運命が待ち受けていた…。

監督 ラース・フォン・トリアー (監督) 

※ネタばれあり!









久しぶりに展開がきっついの観ました。救いのない映画だったですね。いや、救いは息子の手術ができたから、それが唯一の救いなのかな?
初めて観た作品でしたが、これがミュージカル映画だったとは知らなかったので驚きました。
ミュージカルっていうと、もう少し明るい感じのを想像していたので(-_-;)

いや~、もうひたすらセルマが辛い目にあって最後は死刑だなんて…(;´・ω・)
失明して、工場の仕事をクビ、殺人で刑務所行き、死刑の流れがねえ…。
一番つらかったの最後の処刑シーンです。刑務所に入れられて刑が執行されるまでの間のあのシーン。看守のお姉さんがセルマに寄り添ってあげて、なだめてあげてるところとか。
ミュージカルシーンが終わった瞬間に、あの処刑のところに立ってる絶望感とか!
極めつけは…セルマが歌を歌ってる途中で刑が実行されて急に途切れる瞬間が一番つらかったです(ノД`)・゜・。
もう、あの警官がすべて悪い。セルマが親切にしていたのにその親切心につけこんでお金を盗むわ、罪を全部セルマに背負わせるとかね。

悲しい映画ではありましたが、ミュージカル映画ということで、セルマの妄想ミュージカルのシーンはとても明るいものでした。ミュージカルシーンだと現実より色が明るい?妄想と現実が分かりやすくて良かったですね。あと、本当にセルマがミュージカル好きでこんな楽しい空想してるんだなっていうのが伝わってきました。ただ、ミュージカル部分が明るい分、現実に戻った時のギャップが辛いですね。
裁判の時になんでセルマは息子のためにお金を貯めていたとか言わなかったんだろう?って思いましたけど、セルマはビルとの秘密を守ろうとしたわけで。他の部分でも愚直なんですよね、セルマって。全ては息子のため。

セルマには救いがなく、私たち観客から見たら救いのない映画だと思うかもしれないですけど。
セルマからしてみたら最後に息子が手術を受けた(成功か失敗に関わらず)と分かって、セルマの中では救いはあったのかもしれません。息子が唯一の希望ですからね。

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